『因幡・但馬の麒麟獅子舞』 国の重要無形民俗文化財に指定へ
1月17日に開催された国の文化審議会で、鳥取県東部や兵庫県北西部(新温泉町・香美町)に江戸時代から伝わる民俗芸能「麒麟獅子舞」を国の重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学大臣に答申することが決定されました。この決定を受けて、3月に正式に指定されることになります。
「麒麟獅子舞」は、昨年5月に認定された日本遺産『日本海の風が生んだ絶景と秘境―幸せを呼ぶ霊獣・麒麟が舞う大地「因幡・但馬」』のストーリーを構成する文化財の中核を担っており、本町では9つの地区(保存会)で伝承されています。
本町には他にも、歌長や奥諸寄の太神楽獅子、海上の傘踊り、丹土のはねそ踊り、久谷のざんざか踊りなど多種多様な民俗芸能が伝承されていますが、少子高齢化や過疎化により後継者不足が課題となっています。今回の指定を契機に、民俗芸能の保存・保護や活用について、地域や各保存会の皆さんと一緒になって取り組んでいきます。
指定される重要無形 民俗文化財の概要
◆名称
『因幡・但馬の麒麟獅子舞』
◆保護団体
但馬地域麒麟獅子舞保存会※、無形民俗文化財「因幡の麒麟獅子舞」連合保存会
※昨年6月に、但馬地域の麒麟獅子舞伝承地区(新温泉町の9地区と香美町香住区鎧)の保存会10団体で設立しました。
◆所在地
新温泉町、香美町、鳥取市、岩美町、八頭町、若桜町、智頭町、湯梨浜町
獅子舞の変遷過程を示す貴重な文化財
麒麟獅子舞は、「麒麟」を想像させる頭(かしら)を用いた獅子舞で、あやし役に猩々(しょうじょう)が付くことや重厚な舞に特徴があり、獅子舞の変遷の過程を知る上で貴重な獅子舞であることが評価されました。
兵庫県内にある国の重要無形民俗文化財(今回の指定を含めて8件)のうち、但馬地域での指定は、平成元年3月の『但馬久谷の菖蒲綱引き』以来の2件目であり、いずれも新温泉町内にあることになります。
浜坂先人記念館 TEL:0796-82‐4490